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2016年11月28日

ワインエチケット整理で思ったこと

この文章は、私のfacebook上に書いた内容の転載です。
facebookの「アルバム」に、ワインエチケットの整理をしている過程での気付きです。

             ※

ワインエチケットの国・地域別の整理は、いつの機会かに必ずやらなければと思っていました。
私は、自分自身、ワインスノッブだとは思っておりません。
ワインを飲み始めた当初は、見知らぬ人同士が集うワイン会などにも多数参加していましたが、やはり「このワインは○○で、××過ぎるので、今ひとつだねぇ」などという会話自体が好きになれず、そういう勉強は自分一人でこっそりとやっている方がよいだろうと思い、一定の時期に地域によってどれだけの「違い」があるのかなど、自分自身の味覚を頼りに学んできたようなものです。

ここまで整理してみて感じたことは数点あります。


まず一つは、ワインという飲み物には、人間同様「個性」があるということ。
テロワール(土地)によるおおまかな同質性はあるものの、造り手、流通、保管の状態によっては、以前飲んだワインと全く別物のワインに感じることがあるのは現実です。
だからこそ、美味しさを感じるかどうかも、人それぞれだろうし、同じワインを飲んだとしても、それが全く同質であるかどうかは分からない。なので、個人が感じる美味しさに対して他人に同意を求める必要などないのだろう。
まさに「一期一会」。

二つ目は、ワインを飲むことを通じて、その土地の歴史や地理を同時に学ぶことができることについて、敬意を表すべきこと。
日本のような経済的な豊かさが備わっている国だからこそ、世界中の様々な土地で作られるワインを飲むことができる。
一方で、イタリアのチンクエ・テッレで造られる「シャケットラ」というワインがあるように、その土地でしか味わうことができないワインもあるので、実際に旅行してみたいという楽しみも広がります。
フランスには、オイル語とオック語という二つの言語体系があり、オック語は標準語として採用されず、オイル語が使われています。
「ラングドック・ルーション」というアルバムにアップしている数々のワインが、なぜこれほどまでに個性的なのか。
ラング・ドックという地名は、オック語を話す人たちの土地という意味合いがあります。
失効していない法としてはフランス最古のヴィレル=コトレの勅令。1539年に布告されましたが、一面で言語統一という画期的側面はありますが、他面では、フランス南部の言語を強制的に排除するという解釈もできるわけです。
だからこそなのでしょうか、その地域の文化的側面として、「ワインに対する自由さ」が感じられ、比較的安価に飲めるワインであっても、とてつもない力強さを感じるワインと出会うこともあったりします。(実際には、全然違う理由かも知れません(笑)。)
ワインは、本当に「創造力」を磨くためには役立ちます。

三つ目は、スペインとポルトガルの地名が難しいという現実。
個人的には、次の海外旅行はこの二カ国を周りたいと考え、計画中です。
特に、スペインに関しては、地理感、それぞれの地域ごとの歴史を学びながら整理しようと思っていましたが、なかなかどうして、厳しい試練が待っていました。
もう少し、この課題に取り組みながら、勉強を終えた後に旅行に出かけようと思いました(笑)。

そして、最後になりますが、やはり、誰と、どういうタイミングで、どのような場面でワインを飲むか。
これが私にとって、ワインを楽しむためには重要な要素であることを、再認識できたこと。
ワイングラスを傾けながら、初対面の人ならその相手がどのようなことに関心を持ち、どのような生き方をしているのか。
また、再会する相手であれば、前回会ったときからそのときまで、どのような体験や学びをしてきたのかを語り合う。
そういう魅力が、私にとってのワインの楽しみ方の一つなのだと、再認識できたことは、大きいのだろうと思いました。

いずれにせよ、多様性を認め合うことのできる社会であること。
その中でお互いに生きていることを認識すること。
思いやりの気持ちや感謝の気持ちを持つことの大切さ。
そんな当たり前のようで、ふと意識の中から消えかけるようなことを、これからもワインを通じて認識しながら生きていければと思うのでした。

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Posted by Nowhereman at 11:10 │Vin

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