拓かれた時間の中で

　数ある蕎麦粉の種類の中でも、自分は「牡丹蕎麦（ぼたんそば）」が好きだ。
　牡丹蕎麦自体、栽培が難しい中でも、北海道・浦臼（うらうす）町が牡丹蕎麦の生産量が多い。

　浦臼町は、北海道ワイン㈱さんの直営農場である「鶴沼ワイナリー」が存在することで、すっかり有名となったのだが、実は隠された資源の宝庫でもあるのだ。

　奈井江（ないえ）町にある「からまつ園」さん。

　何せ、空知（そらち）管内の内陸部には、まだまだご覧のように「雪」が残っている。
　今年は例年並か、それ以上に雪が多かったようだ。

　さて、「牡丹蕎麦」の特徴は、独特の「甘み」と品のよい香りにある。
　とすれば、冷たいお蕎麦でいただくのが「通」なのだろうが、ここの「豚そば」は絶品なのだ。

　蕎麦はもちろん、スープが美味しい。

　そして、何よりも豚肉が、多少厚めであっても柔らかいのだ。

　自分自身、好んで蕎麦は食べないのだが、この「からまつ園」さんの蕎麦だけは別。
　奈井江や浦臼方面に出かける際には、なんと言ってもここのお蕎麦をいただかなければ、足は前へと動かない。
　そういうお蕎麦屋さんなのだ。

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