拓かれた時間の中で

　ボルドー（Bordeaux）ジロンド河左岸の最も河口近くは、ご存知メドック（Medoc）。
　さらにメドックの中でも河口に近いサンテステフ（Saint-Estephe）。

　シャトー　リリアン・ラドゥイ（Chateau Lilian Ladouys 2001）。

　カベルネ・ソーヴィニョン（Cabernet Sauvignon）58％、メルロ（Merlot）37％、カベルネ・フラン（Cabernet Franc）5％。

　サンテステフのシャトー・コス・デストゥネル（Chateau Cos d'Estournel）。
　詩人ビアルネス（Biarnez）。
　「そそり立つコス・デストゥネル
　　ジロンドの偉大さと等しく育つ
　　すべての栄光は世界の果てまでも輝く」（岩野貞雄氏・訳）
　詩集“Les Grands Vins de Bordeaux”に収められた18世紀の一編の詩は、コス・デストゥネルを一躍有名にした。

　そのコス・デストゥネルとサンテステフの隣・ポイヤック（Pauillac）のシャトー・ラフィット・ロートシルト（Chateau Lafite-Rothschild）との間に位置するという「シャトー　リリアン・ラドゥイ」。
　2001年。
　ヴィンテージとしては、ボルドーの偉大な2000年からは若干落ちるものの、コスト・パフォーマンスに優れたワインが好きな自分にとって、満足のゆく一本であった。


　「Monty Python」の三元豚とともに。
　

　

　心も身体も疲れきったとき、一人カウンターでグラスを傾ければ、リラックスすることのできる「空間」。
　そういう「空間」の存在は、本当に大切なのだ。

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